第199章 一銭もやるものか

福田祐衣が社屋のゲートから足を踏み出すや否や、男たちのリーダー格が目を細めた。

彼は祐衣をじろじろと品定めすると、カッと目を見開き、声を張り上げた。

「出てきたぞ! 出てきやがった!」

直後、彼は警備員の制止を力任せに振りほどき、祐衣を指差して喚き立てる。

「あいつだ! あいつが福田祐衣だ! 柏原グループの社長だ!」

「よくもまあノコノコと出てこれたもんだな! さっさと金を返せ!」

その言葉を合図に、後ろに控えていた取り立て屋の群れが蜂の巣をつついたような騒ぎになった。

男が口火を切ると、他の連中も我先にと声を上げる。

「そうだ! 金を返せ! 俺たちの血と汗の結晶を返せ!」

...

ログインして続きを読む